準大手ゼネコンはスーパーゼネコンの各社に次いで規模の大きな建設会社を指します。

スーパーゼネコンと同様に厳密な定義はありませんが、単独の売上高が4000億円以上の会社を大手ゼネコン、同じく3000億円以上を準大手ゼネコンと分類することが多いです。

当サイトでは大手も準大手も一括りにしてご紹介しています。

スーパーゼネコンほどではありませんが、準大手ゼネコン各社も華々しい施工実績を有しています。

超高層オフィスビルや超高層タワーマンション、複合商業施設や大型ショッピングモール、大型ダムや原子力発電所、空港やトンネルなど、その種類も多岐に渡ります。

官公庁関連や大学関連の公的な側面が強い物件も多いです。

会社名 売上(連結・推定)
長谷工コーポレーション 約8130億円
五洋建設 約5269億円
フジタ 約4684億円
前田建設工業 約4677億円
戸田建設 約4290億円
三井住友建設 約4173億円
西松建設 約2844億円
NIPPO 約4041億円

長谷工コーポレーション

1937年に長谷川武彦氏が創業、1946年に株式会社長谷川工務店として設立されたゼネコンです。東証1部と名証1部に上場していて、証券コードは1808となっています。

マンション開発事業に参入したのは創業から30年あまりが経ってからですが、現在ではトップクラスのマンションデベロッパーとしても知られ、60万戸以上もの施工累計実績を誇るマンション建築には、特に高い評価が下されています。

主な施工物件として「品川タワーレジデンス・セントプレイスシティ・NTTDATA葛西テクノビル」などがあります。

五洋建設

1896年に水野甚次郎氏が創業、1929年に合名会社水野組として設立されたゼネコンです。東証1部と名証1部に上場していて、証券コードは1893となっています。

埋め立てや海底工事などといった、海洋関係の土木工事や建設工事を行う建設業者のことをマリコン(marine contractor)と言いますが、そのマリコンの中でも最大手として知られています。海外での海洋関係工事の施工実績も豊富です。

主な施工物件として「スエズ運河・東京湾アクアライン・関西国際空港」などがあります。

フジタ

1910年に藤田一郎氏が創業、1937年に株式会社広島藤田組として設立されたゼネコンです。2013年にハウスメーカー大手の大和ハウス工業の完全子会社となりました。

建築技術・土木技術・環境技術のいずれも高い評価を獲得していて、大型商業施設から交通インフラまで、様々な建設に携わっています。

主な施工物件として「国立スポーツ科学センター・留山川ダム・東京ビッグサイト西展示場」などがあります。

前田建設工業

1919年に前田又兵衞氏が創業、1946年に前田建設工業株式会社として設立されたゼネコンです。東証1部に上場していて、証券コードは1824となっています。

ダムやトンネルや発電所などといった公共性の高い施設を多数請け負っていて、他のゼネコン各社と比べても、売上に対する公共施設工事の割合が高くなっています。また、台湾やインドなどといったアジア圏での施工実績も増えてきています。

主な施工物件として「東京入国管理局庁舎・田子倉ダム・青函トンネル」などがあります。

戸田建設

1881年に戸田利兵衛氏が創業、1936年に株式会社戸田組として設立されたゼネコンです。東証1部に上場していて、証券コードは1860となっています。

業界では「病院の戸田」と言われるほど、医療施設や福祉関連施設の建築に強みを持っているほか、全社員の3割ほどが一級建築士の資格を有しているなどといった特徴があります。ちなみに、後述の西松建設と技術提携を結んでいます。

主な施工物件として「北海道大学医学部附属病院・東京医科歯科大学医歯学総合研究棟・茨城県庁舎」などがあります。

三井住友建設

1876年創業の住友別子銅山土木方(後の住友建設)と、1887年創業の西本組(後の三井建設)が、2003年に合併して誕生したゼネコンです。東証1部に上場していて、証券コードは1821となっています。

三井グループと住友グループに属する唯一のゼネコンであり、土木分野においても建築分野においても、業界トップレベルの独自技術を有していて、マンションから発電所まで施工実績も多数あります。

主な施工物件として「ららぽーとTOKYO-BAY・イクスピアリ・静岡県小笠山総合運動公園スタジアム」などがあります。

西松建設

1874年に西松桂輔氏が創業、1937年に株式会社西松組として設立されたゼネコンです。東証1部に上場していて、証券コードは1820となっています。

ダムやトンネル等の土木工事に強みを持っていて多数の実績を誇っているほか、官公庁や医療施設などといった公共性の高い建築物も数多く手がけています。ちなみに、先述の戸田建設と技術提携を結んでいます。

主な施工物件として「久留米シティプラザ・東京警察病院・福大トンネル」などがあります。

NIPPO

日本石油(後のJXTGエネルギー)の道路部門と、浅野物産(後の丸紅)の道路部門が、1934年に合併して誕生したゼネコンです。株式会社として設立されたゼネコンです。東証1部と札証に上場していて、証券コードは1881となっています。

当サイトではゼネコンに分類してご紹介しておりますが、建設工事よりも道路等の塗装工事でよく知られていて、道路塗装業界では最大手に君臨しています。また、サーキットやオートレース場の施工実績も豊富です。

主な施工物件として「医療法人博愛会広野病院・ランテック伊勢原BC・知花ゴルフコースクラブハウス」などがあります。