スーパーゼネコンは数ある建設会社の中でも特に規模の大きな会社を指します。厳密な定義はありませんが、主に「単独で売上高が1兆円以上あること」が基準とされています。

海外では設計と施工を異なる会社が行う分業制を取っているケースが多いですが、日本のスーパーゼネコンはそれら全てを行うことができます。

現在は以下の5社がスーパーゼネコンとして挙げられています。各社とも高い技術力と開発力を持ち、日本国内だけではなく海外での施工実績も豊富です。

また、長い歴史を持っているという点も共通していて、いずれも創業から100年以上が経過しています。ちなみに、歴史が最も長いのは竹中工務店で、1610年創業です。

会社名 売上(連結・推定)
大林組 約1兆9006億円
鹿島建設 約1兆8306億円
大成建設 約1兆5854億円
清水建設 約1兆5194億円
竹中工務店 約1兆2959億円

大林組

1892年に大林芳五郎氏が創業、1936年に株式会社第二大林組として設立されたゼネコンです。東証1部と福証に上場していて、証券コードは1802となっています。

日本全国に多数の施工実績を誇りますが、2010年まで大阪に本社を置いていたということもあり、特に関西や西日本で強い存在感を発揮しています。

主な施工物件として「東京スカイツリー・梅田スカイビル・阪神甲子園球場」などがあります。

鹿島建設

1840年に鹿島岩吉氏が創業、1930年に株式会社鹿島組として設立されたゼネコンです。東証1部と名証1部に上場していて、証券コードは1812となっています。

スーパーゼネコン各社の主な収益は土木事業と建築事業によってもたらされていますが、鹿島建設は開発事業にも力を入れていて、収益の柱の1つになっています。

主な施工物件として「国立新美術館・フジテレビ本社ビル・九頭竜ダム」などがあります。

大成建設

1873年に大倉喜八郎氏が創業、1917年に株式会社大倉土木組として設立されたゼネコンです。東証1部と名証1部に上場していて、証券コードは1801となっています。

大成建設以外のスーパーゼネコンはいずれも同族経営ですが、大成建設だけは社員が株式を買い取ったという歴史があり、非同族経営となっています。

主な施工物件として「東京都庁第一庁舎・中部国際空港・明石海峡大橋」などがあります。

清水建設

1804年に清水喜助氏が創業、1937年に株式会社清水組として設立されたゼネコンです。東証1部と名証1部に上場していて、証券コードは1803となっています。

スーパーゼネコンの中でも大きな売上を誇る部類に入りますが、大型建造物だけではなく、中小規模の建築にも積極的に携わっています。

主な施工物件として「横浜スタジアム・サンシャイン60・大阪国際空港ターミナルビル」などがあります。

竹中工務店

1610年に竹中藤兵衛正高氏が創業、1909年に合名会社竹中工務店として設立されたゼネコンです。スーパーゼネコンの中では唯一非上場の企業となっています。

特に建築事業が知られていて、建築事業だけで総売上の90%以上を占めています。ちなみに他の4社は70~75%ほどです

主な施工物件として「東京ミッドタウン・あべのハルカス・沖縄コンベンションセンター」などがあります。