「ゼネコンへの就職や転職をお考えの方」と「ゼネコンが施工したマンションの評判を知りたい方」を対象としたサイトです。中堅以上の全22のゼネコン各社の情報を扱っています。

土木や建築の工事を請け負い、そして工事全体のとりまとめを行う企業のことをゼネコンと言います。

ゼネコンとは英語のGeneral Constractorを略した言葉で、日本語では総合建設業者などと訳されることもありますが、ほとんどの場合はゼネコンと呼ばれます。

同じゼネコンでも売上規模や歴史背景などから、いくつかのグループに分類することが可能です。分類に関して明確な基準は設けられていませんが、当サイトでは一般的に用いられる基準でグループ分けをしています。

スーパーゼネコン5社

総合建築業界のトップグループです。以下の5社が該当します。いずれの企業も規模が大きく、業界のリーディングカンパニーと言っても過言ではありません。

連結売上高は1兆円を大きく上回り、従業員数も1万人を超えています。業界トップクラスの企業ということもあり、従業員の平均年収も高めになっています。

他の業界では大手や最大手グループなどと呼ばれる企業と同じ立ち位置ですが、創業からの歴史や施工実績や技術力の高さなど、どれを取ってもまさに「スーパー」な水準にあります。

  • 鹿島建設
  • 清水建設
  • 大成建設
  • 竹中工務店
  • 大林組

鹿島建設

社名 鹿島建設株式会社
設立 1930年2月22日
本社 東京都港区元赤坂1-3-1
公式 https://www.kajima.co.jp/
株式 東証1部1812

鹿島建設はスーパーゼネコンの中でも一番の完成工事高を有しており、業界の中でもとりわけ先導している企業であります。スローガンは「100年をつくる会社」です。得意分野は超高層ビルで、フジテレビ本社ビルや霜が関ビルディングなどこれまでに数々の建築物を建ててきました。

鹿島建設は巨大な研究機関も設けており、2008年には自社の旧本社を鹿島アンドダウン工法という世界初の解体技術で取り壊しを実現しました。この解体工法は、ダルマ落としの様に下から順序良く解体する技術で、粉塵の抑制と遮音性に優れる環境配慮型となっています。

また、国の重要文化財の補修工事にも力を入れており、現在は築上から400年の歳月を誇る兵庫県姫路城の保全修理工事を受け持っています。

清水建設

社名 清水建設株式会社
設立 1937年8月24日
本社 東京都中央区京橋二丁目16番1号
公式 https://www.shimz.co.jp/
株式 東証1部1803

清水建設はスーパーゼネコンとよばれる大型ゼネコンの一角を支える企業で、病院の建造やLNGタンクの造設など、民間建築物に強みを持ちます。大手のゼネコンではありますが、大型工事だけに特化するという戦略は採っておらず、中小規模の受注も積極的に行なっていることも特徴です。

「子供たちに誇れるしごとを。」をモットーに、持続可能な開発と顧客目線などを経営理念としています。

1804年の創業より歴史的建築物にも関わっており、古くは帝国大学図書館や第一国立銀行など、最近では青山学院大学のキャンパスの建造など、多岐にわたる建築物に情熱と技術を注いでおります。2013年は札幌で有名な時計台の補修工事も行なっており、100年以上の維持に貢献しています。

大成建設

社名 大成建設株式会社
設立 1917年12月28日
本社 東京都新宿区西新宿1-25-1
公式 http://www.taisei.co.jp/
株式 東証1部1801

スーパーゼネコンの大成建設は他の同一規模のゼネコンと異なり、社員の会社という風潮が濃く表れています。ダムやトンネルや地下鉄などの大規模な土木工事を得意としていますが、他方ではグループ会社のネットワークを活かして一般の戸建住宅への進出もしています。

海外ネットワークの結びつきが強いのも大成建設の特徴です。他国の国家規模のプロジェクトの受注実績も数多く、アラブ首長国連邦では送水管建設を進めるなど、海外事業に積極的に乗り出しています。

技術開発にも余年がなく、2013年10月には既存天井落下防止技術の「T-Ceiling Grid」を開発しました。従来の工法よりも低コストで質の高い技術の実用性を目指しています。

竹中工務店

社名 株式会社竹中工務店
設立 1909年5月16日
本社 大阪府大阪市中央区本町4-1-13
公式 https://www.takenaka.co.jp/
株式 非上場

関西を地盤に活躍している竹中工務店は、スーパーゼネコン唯一の非上場企業であります。工事完成高の9割以上が建築で、グループ会社の竹中土木が土木事業をほとんど担っており、分担制を敷いています。

1610年創業とスーパーゼネコンでもとりわけ歴史が長いので、建築実績も公共物からビル、病院、博物館など豊富な実績を持っています。特に学校建設に強く、近畿地方の学校の半数以上は竹中工務店が請け負っています。

神戸市には竹中工務店の歴史と、質の良い大工道具の保管を目的とした竹中大工道具館が開いています。東日本大震災を契機に、天井落下防止技術に力を入れており、音楽ホールや芸術館など、大規模な建造物の対策術について提案を行っています。

大林組

社名 株式会社大林組
設立 1936年5月7日
本社 東京都港区港南2丁目15番2号 品川インターシティB棟
公式 http://www.obayashi.co.jp/
株式 東証1部1802

大林組は「時をつくる こころで創る」を合言葉に活躍している1892年創業のスーパーゼネコンの1社です。最近では、東京スカイツリーを竣工したゼネコンとして有名です。2011年に長らく拠点をおいていた大阪から、本店を東京に移しています。

天井崩落システムや制震構造システムなどの建築開発はトップクラスの実績を残しており、物質レベルで分析し新たな建材を開発する研究機関も設けています。

現在は、大阪府で長周期地震動から高層ビルを守る工事を行っており、進捗レポートを自社ホームページで閲覧することができます。免震や環境配慮など、様々な要因と格闘しつつ、着実でスピードある建設を実現するべく、日々改善を進めています。

準大手ゼネコン8社

スーパーゼネコンの後を追っているグループです。以下の8社が該当します。

スーパーゼネコンはずば抜けて規模が大きいのでなかなか追いつくのは難しいですが、このグループも年間3,000億円以上の売上実績があり、当然ながら一流企業に分類されます。

なお、最後のNIPPOはゼネコンに分類されないことも多いですが、近年はゼネコン化が進んでいるため、当サイトではゼネコンとして扱っています。

  • 長谷工コーポレーション
  • 五洋建設
  • 前田建設工業
  • フジタ
  • 戸田建設
  • 三井住友建設
  • 西松建設
  • NIPPO

長谷工コーポレーション

社名 株式会社長谷工コーポレーション
設立 1946年8月22日
本社 東京都港区芝二丁目32番1号
公式 https://www.haseko.co.jp/hc/
株式 東証1部1808

長谷工コーポレーションは関東を中心に展開している建築会社・デベロッパーで、マンション建築のは業界トップのシェアを有しています。300世帯を越える大型マンションの建設を得意としており、マンション内にはスーパーや託児所などの共有スペースを積極的に誘致しています。

自社で建設して不動産業を営む事で収益をあげているのですが、最近では住友不動産や三井不動産レジデンシャルなどといった同業他社の大型マンションの施工も受け持っています。

マンションに強みを持つ建築会社だけあって、マンションを管理する組合の皆様へのサポート体制も充実しています。コストを抑えたマンション管理のノウハウや、老朽化による建て替えのガイドラインなど様々なニーズに応えています。

五洋建設

社名 五洋建設株式会社
設立 1950年4月28日
本社 東京都文京区後楽二丁目2番8号
公式 http://www.penta-ocean.co.jp/
株式 東証1部1893

五洋建設は大型ゼネコンの一角です。シンガポールや香港などのアジアと中心とした海外案件を数多く持っており、過去にはエジプトのスエズ運河改修工事を受注した実績があります。

得意分野は海洋土木で、東日本大震災で被災した防波堤の復旧作業から、洋上風力発電施設の施工まで、独自のノウハウを駆使した大型施設を行なっています。

洋上や湾岸付近の施設建設のソリューション技術は卓越しており、シンガポール国際空港では用地造成を専属で担うなど、その技術や人材は海外でも非常に高い評価を得ています。ホームページではそういった技術やノウハウを素人でも理解できて、かつ内容の濃いコンテンツが数多くあって勉強になります。

前田建設工業

社名 前田建設工業株式会社
設立 1946年11月6日
本社 東京都千代田区神田猿楽町二丁目8番8号 猿楽町ビル
公式 http://www.maeda.co.jp/
株式 東証1部1824

前田建設工業は公共工事を数多く請け負ってきた大手ゼネコンのひとつです。青函トンネルや福岡ドームなど有名な建築物やインフラを構築してきた実績があります。

最近では住宅エンジニアリングやバイオガス事業に進出し、公共工事の割合を分散させています。兵庫県にあるマイカル明石リサイクルセンターでは、複合商業施設から排出された食料廃棄物を再利用してバイオガスを生成し、温水や電気を生み出して再利用しています。

前田建設工業には、ネガティブなゼネコンのイメージ払拭するべく「前田建設ファンタジー営業部」というユニークな部署を立ち上げています。他にも、SFで登場する施設が現実に成った場合はどれほど費用が掛かるか算出を行うなど、仕事内容を一般の人に認知してもらえる作品を制作しています。

フジタ

社名 株式会社フジタ
設立 1937年
本社 東京都渋谷区千駄ヶ谷四丁目25番2号
公式 https://www.fujita.co.jp/
株式 非上場

フジタは大和ハウス傘下で日本全国で展開している準大手ゼネコン会社です。香港やシンガポールなどのアジア各国にも支店を構えており、日系企業の生産工場や日本領事館などの建設も行なっています。

広島で創業したフジタは2010年には創業100周年を達成しました。それを記念したイベントも多数催されています。また、フジタはサッカーのスポンサーにいち早く乗り出しており、Jリーグが開催された当初から支援を続けてきました。

研究開発は東京の厚木に拠点を設けており、快適な空間創出から耐震補強をはじめとした安全な施設開発を日々進めています。例えば、商業施設に関した研究では、高強度コンクリートを利用した丈夫な施設の維持管理を研究のひとつにしています。

戸田建設

社名 戸田建設株式会社
設立 1936年7月10日
本社 東京都中央区京橋1丁目7番1号
公式 https://www.toda.co.jp/
株式 東証1部1860

「病院の戸田」のブランドを持つように、戸田建設は病院・福祉施設の建設ノウハウが同業他社よりも一歩抜きん出ています。歴史的建築物や早稲田大学の講堂などの学術機関の建設も担っており、多様な様式の実績を備えている大手ゼネコンです。

戸田建設の強みはスーパーゼネコンに匹敵する強固な財務体質で、自己資本比率は業界一の数字です。建築に携わっている社員の40%が一級建築士の保有者であり、資格取得の推進と人材レベルの底上げをはかっています。

医療施設の強みを活かすことで、医師や福祉関係者との繋がりを構築し、会社ホームページでは病院システムの経営やハウツーについて、講師の方々がWebセミナーを開催しています。

三井住友建設

社名 三井住友建設株式会社
設立 1941年10月14日
本社 東京都中央区佃2-1-6
公式 https://www.smcon.co.jp/
株式 東証1部1821

三井住友建設は三井・住友グループに所属する唯一の大手ゼネコンです。2003年に三井建設と住友建設が合併して現在の社名になりました。1887年に創業した旧三井建設の源流である西本組の本社ビルは、国の登録有形文化財に指定されています。

お台場のレインボーブリッジや大学キャンパスの造成、アウトレットモールをはじめとした複合商業施設など、幅広く展開しています。

2013年3月には、他社と共同で放射線汚染から草木類を守る除染システムを開発して注目を集めています。このシステムは、汚染している草木類からセシウムが溶出することを従来の100分の1に防ぐことができます。

海外案件はまだ少ないのですが、インドやフィリピンなどのこれから活気ある途上国のインフラを支えるべくにも力を注いでおります。

西松建設

社名 西松建設株式会社
設立 1937年9月20日
本社 東京都港区虎ノ門一丁目20-10
公式 https://www.nishimatsu.co.jp/
株式 東証1部1820

西松建設は公共インフラのダムやトンネルなどの、土木施工に強みを持つ大手ゼネコン会社です。建築物は主に大型案件を請け負っており、イオンモールやサティなどの商業施設を中心に施工を担っています。

また、公共インフラを担う関係から、警察署や市役所などの官公庁の建設シェアも高いです。最近では、広島県の佐伯区役所別館や福岡県の西警察署のなどの建設実績を有しています。

環境保全活動の一環として、ダム造成に伴い発生する伐採材木や流木を、チップ化してのり面緑化に再利用する「e-BESA 根をリサイクル工法」というリサイクル工法を行っています。この工法は、植生生育性の確保や伐採痕の再利用など一石二鳥の役割を担っています。

NIPPO

社名 株式会社NIPPO
設立 1934年2月2日
本社 東京都中央区京橋1-19-11
公式 http://www.nippo-c.co.jp/
株式 東証1部1881

NIPPOは道路舗装工事では最大手のゼネコン会社で、石油資源企業のJXホールディングスの子会社です。舗装材料のアスファルトの原料である石油生成企業との繋がりが強く、日本のアスファルト舗装の普及を担った第一人者でもあります。

日本のサーキット会場のシェアをほぼ100%占めており、勾配の舗装技術は世界でも屈指のものと言われています。道路舗装が強みですので、国土交通省や各市町村といった官公庁の受注割合が多いことが特徴の一つです。

また、ホームページにはアスファルトやセメントなどの舗装資材や、景観と道路の調和や舗装の修復などについてのノウハウなどが述べられており、NIPPOならではのソリューション技術の一端を見ることができます。

中堅ゼネコン9社

準大手ゼネコンの次のグループです。以下の9社が該当します。

総合建築業界では中堅に位置していますが、どの会社も年間1,500億円以上の売上をあげていて、日本社会全体で見ると大企業に分類されます。

売上が1,500億円未満のゼネコンが多数存在することを考えると、前述のスーパーゼネコンから次の中堅ゼネコンまでの各社は、間違いなく建設業界の一流企業と言えます。

株式を公開(上場)している会社も少なくありません。また、社内制度がしっかりしているだけではなく、福利厚生も充実しています。

  • 熊谷組
  • 東急建設
  • 鴻池組
  • 奥村組
  • 安藤ハザマ
  • 東亜建設工業
  • 錢高組
  • 淺沼組
  • 鉄建建設

熊谷組

社名 株式会社熊谷組
設立 1938年1月6日
本社 東京都新宿区津久戸町2番1号
公式 https://www.kumagaigumi.co.jp/
株式 東証1部1861

熊谷組は「トンネルの熊さん」の愛称で業界から認知されているほど、トンネル工事では高い技術力を発揮している中堅ゼネコンです。青函トンネルや関越トンネルなど、国内の主要トンネルはほとんど携わっているほどです。

トンネル以外にも数多くの実績をもっており、世界一速いエレベーターでギネスブックにも登録されている台湾の「台北101」や徳山ダムなどといった大規模な建造物も次々と建てています。

熊谷組は業界NO1の品質保証を目指して、1996年から支店単位で品質保証の見直しを行っています。また、2004年から会社の品質保証システムを一元化して、施工プロセスの進捗状況をより良く疎通できるようにしています。

東急建設

社名 東急建設株式会社
設立 1946年3月
本社 東京都渋谷区渋谷一丁目16番14号
公式 https://www.tokyu-cnst.co.jp/
株式 東証1部1720

東急建設は高層マンションや大学キャンパスなど多様な建築物を担っている建設企業です。住宅事業では世田谷区の二子玉川の都市開発を行なっています。丸ごと住宅の空調を管理するシステムの「涼暖気候」や、大地震から守る免震構造を生み出して地域生活を支えています。

東京急行電鉄の支援を受けているゼネコンですので、鉄道関係にも強みがあり、エスカレーター設置技術や鉄道の高架橋技術など、自社独自のノウハウを所有しているという強みがあります。

また、トンネル建設のプロフェッショナルですので、大掛かりな建造から微細な傷の調査までさまざまなニーズに応えています。作り出したトンネルの補修工事を一貫したサポート体制でフォローし、ひび割れや空洞などの小さな劣化から守るために尽力しています。

鴻池組

社名 株式会社鴻池組
設立 1918年6月
本社 大阪府大阪市北区梅田三丁目4番5号 毎日インテシオ
公式 http://www.konoike.co.jp/
株式 非上場

鴻池組は、竹中工務店や銭高組と同様に大阪に拠点を置く準大手ゼネコンです。土木工事と建設工事を長年にわたって実績を築き上げてきました。

1871年の創業当初は運輸業と建設業を営んでいまいましたが、1950年頃から建設業を専門で請け負ってきています。21世紀に入るとISO9001,14001の国際規格を取得し、環境マネジメントにも力を入れています。

現在進行形で進めているプロジェクトは、赤十字病院の改修や土壌改良工事など、補修やメンテナンスなどの維持管理に力を入れています。ホームページでは具体的な工事プランや専門的な地図やグラフなども拝見できるので、第一線で活躍している職人の仕事風景を疑似体験することができます。

奥村組

社名 株式会社奥村組
設立 1938年3月3日
本社 大阪府大阪市阿倍野区松崎町2丁目2番2号
公式 http://www.okumuragumi.co.jp/
株式 東証1部1833

奥村組は道路や鉄道のインフラに強い準大手ゼネコンです。技術に関しますと、日本初の免震マンションを造り上げた免震工法や、コンクリート再利用技術である「リバースコンクリート」など、建築土木の新技術を次々と生み出していており、業界からの評価も高いです。

財務体質にやり玉があがってしまうゼネコン業界のなか、健全な財務体質で堅実に企業経営を行なっている姿勢も評価されています。

また、病院やオフィスの屋上緑化事業やビオトープの創出といった緑を作り出す事業も展開しています。第二次世界大戦で崩壊した通天閣を13年ぶりに再建したエピソードはドキュメント番組で放映されており、奥村組では有名なエピソードのひとつとして知られています。

安藤ハザマ

社名 株式会社安藤・間
設立 1918年3月20日
本社 東京都港区赤坂六丁目1番20号
公式 http://www.ad-hzm.co.jp/
株式 東証1部1719

安藤ハザマは、2003年に安藤組と間組が資本業務提携を結んだことがきっかけて誕生した会社です。2013年には対等な立場での合併が進められ、新会社となって事業を行っています。病院福祉施設や官公庁の案件、生産工場や橋など多岐にわたる建築土木業務を請け負っています。

アジアや北米を中心とした海外事業も積極的に行っており、ホンダやスズキといった自動車の生産工場を初め、日系企業の海外進出の足がかりとして貢献しています。

安藤組では静岡県の日本盲導犬総合センターの竣工など、間組では津軽ダムの建設や名古屋城本丸御殿の復元工事などを、合併前までそれぞれ請け負っており、合併後は2社の企業ノウハウを活かしたネットワークと技術を活かして、同業他社と差別化をはかっています。

東亜建設工業

社名 東亜建設工業株式会社
設立 1920年1月23日
本社 東京都新宿区西新宿三丁目7番1号 新宿パークタワー31階
公式 http://www.toa-const.co.jp/
株式 東証1部1885

東亜建設工業は、実業家の浅野総一郎が界面埋め立ての組合を設立したことが経緯と成って設立に至った建設企業であります。それゆえに、戦後から現在に渡って海洋土木を中心とした事業形態を築いています。戦後は復興の波に乗って、羽田空港の滑走路復旧工事や拡張工事に注力して日本の高度経済成長を支えてまいりました。

経済が活発になると規制緩和の背景と相まって埋立地の需要が爆発的に上昇し、東亜建設工業の強みでもある埋立造成事業が全国規模で広がっていきました。

ホームページでは「海の相談室」という海を愛する理念のもと、海洋建設ノウハウを社会に還元するべく昭和52年から開設されている部署の紹介がされています。計画立案から水産資源との付き合い方まで多様な相談を行うことができます。

錢高組

社名 株式会社錢高組
設立 1931年4月10日
本社 大阪府大阪市西区西本町2-2-11 なにわ筋ツインズウエスト
公式 http://www.zenitaka.co.jp/
株式 東証1部1811

銭高組は関西に拠点を置く中堅ゼネコンで、時代劇の銭形平次の名前の由来となった企業でもあります。創業1705年と中堅ゼネコンの中では歴史が古い部類に入ります。都市部では地上の建築物が飽和している地域も多いのですが、銭高組では地下大規模建設技術を持っており、目的の施設を大胆な間取りで建造することができます。

ヤマザキマザック社のヤマザキマザックオプトニクスフェニックス研究所は銭高組が施工した完全地下研究所のひとつで、精密機械の製造を目的とするためクリーンな空気清浄を得るために地下に建造をした一例であります。また、地下は天候の影響を最小限に抑えるため、設備技術が整えば地上よりも安定した環境が提供できます。

淺沼組

社名 株式会社淺沼組
設立 1937年6月15日
本社 大阪府大阪市天王寺区東高津町12番6号
公式 http://www.asanuma.co.jp/
株式 東証1部1852

淺沼組は1892年に個人企業として創設された中堅ゼネコンです。大正時代に大阪に拠点を移してから、官公庁を中心とした建設業務を担っています。

淺沼組のスローガンは「人・都市・自然のシンフォニー」で、環境負荷を低減したものづくりを中心にヒトと自然が共生できる取り組みを推進しています。具体的には3つの環境保全技術をもっています。

ビル緑化システムの「スカイグリーン」や自動的に漏水を検知するシステム、土壌汚染をイオンによって除染する「電気修復法」など、環境問題が多発するであろう将来の需要に応える技術開発に精進しています。最近の建築実績は、京都府警察署や久留米市新庁舎など、官公庁の建築物の評判が高い事が伺えます。

鉄建建設

社名 鉄建建設株式会社
設立 1944年2月1日
本社 東京都千代田区三崎町2-5-3
公式 https://www.tekken.co.jp/
株式 東証1部1815

鉄建建設はその名の通り鉄道建設に強く、毎年売上の3割近くを占めています。平成19年には建設技術総合センターを開設して、半世紀以上の歴史にわたる交通インフラ創出のノウハウを更に煮詰めるため、屋外研修、屋内研修、研究開発という3つのフィールドを活かしています。

これらのフィールドから「安全、技術、経験」を社員で共有することで優秀な人材の創出に寄与しています。駅全体の新設や改修など、鉄道関連施設にも数ある実績を備えています。

鉄道以外には集合マンションも担っており、シンガポールでは高級住宅街に落ち着いたイメージのコマンドミニアムを建設しています。もちろん、鉄道用の橋梁の改修をインドネシアで行ったりと得意分野の海外進出も行なっています。

ゼネコン社員の業務内容

数ある建設会社の中でも、ゼネコンは特に就職先として高い人気を誇ります。超有名建築物の施工を手がけることができたり、他の業界と比べても年収が高いなどといった点が人気の理由です。

では、ゼネコンの社員は一体どのようなお仕事をしているのでしょうか?

ゼネコンとは総合建設業を事業として展開している業者のことを指しますが、「総合」の言葉が示すとおり、ゼネコンは発注者から受注した土木工事や建築工事に関する全ての業務に携わっています。

いくつかの職種に大別することができますので、ぞれぞれを簡単にご紹介します。

また、当サイトではゼネコンに関する様々なデータや情報をご紹介する「ゼネコンの就職転職データ」というコンテンツも公開中です。就職や転職をお考えの方はぜひ参考にしてみて下さい。

営業

発注者(クライアント)と直接やりとりを行うゼネコンの窓口的存在です。

ゼネコンに限った話ではありませんが、営業が仕事を取ってくることが会社の売上に直結しますので、企業にとって欠かせない存在と言えます。市場研究やニーズの発掘なども重要となってくるため、情報収集能力やコミュニケーション能力が不可欠です。

営業の仕事の大まかな流れは次の通りです。

  1. 用地を探している企業や建設業者を探している自治体などの情報収集
  2. 見込み客に直接会って詳しい要望を聞き出す
  3. 聞き出した要望を元に、社内の他の部門と協力して提案書をまとめる
  4. 提案を受け入れてもらえれば契約締結を行う
  5. 受注した工事の進捗やアフターフォローなどを行う

研究開発

建設業者と言うと単純に「受注した工事を請け負い、建物や構造物を完成させること」だけが仕事のように思われることもありますが、研究開発にも多くの人材や資金を投資しています。

より強固な工法を実現するため、工事にかかる様々なコストを削減するため、工期を短縮するためなど、研究内容も多岐に渡ります。

同程度の規模の会社であれば、どのゼネコンでもクオリティの高い工事を行うことができますが、研究開発の努力によって独自の強みを出せる工法などを編み出すことができれば、他社との差別化を図ることが可能となります。

近年はこの差別化が重要なキーワードとなっていて、研究開発に特に優秀な人材を配置することが多いです。

設計

建物や構造物の設計を担当する業務です。発注者の希望を叶えるため、デザイン性だけではなく利便性やメンテナンス性などにも注意しながら設計を行います。

ハウスメーカーや工務店とは異なり、対象となるのが大型の構造物となり、特に規格化などはされていないため、受注ごとに一から細かく設計を考える必要があります。

施工管理

実際の工事を指揮する業務です。現場監督として工事現場に赴き、下請業者などと共に工事を進めていきます。スケジュール通りに建物や構造物をちゃんと完成させることが求められますが、様々な事情で遅れが出たりすることも少なくありません。

また、単にスケジュール通りに進行するだけではなく、工事にあたって必要となる金銭の管理、工事中の作業員の安全管理、工事対象物の品質管理なども仕事に含まれます。

近年では海外進出しているゼネコンも多く、海外の仕事を受注した場合は、その国に滞在して現地で工事の指揮をとることもあります。

事務

社内の各部署がスムーズに業務を遂行できるように体制を整えるという役割を持っているのが事務の仕事です。経理・総務・労務など仕事内容も様々です。

営業や研究開発などといった目立った職業ではありませんが、事務の仕事なしでは会社は成り立ちません。縁の下の力持ち的な存在と言えます。